講演録「創業に対する心構えと成功のポイント」第二部
タニサケ
私どもの会社の社員数は38名です。社員28名、パート社員が9名。このパート社員のことを「さわやか社員」といいます。ネーミングがいいですね。そして顧問が1名。
創業が昭和60年で、18年間、ずっと黒字経営で、成績でいうと、18勝0敗です。資本金は1億円で多いです。ただ売り上げが7億円と少ない。ところが経常利益はなんと、26%の1億8千万円です。これは1000社あれば、1社か2社あるか無いかという高収益なのです。 [会社の支配者はお客様]
私は、社長を辞めて今は会長職ですが、セールスにも歩いております。創業にあたって大切なことは、物を売るということ、物を売って利益を得て自分の生活に当てるわけですから、そのあたりのお話をしたいと思います。
セールスで、アポイント、面談の予約をアポイント、アポと言います。アポに始まって、胃の痛くなるような経過をふまえて、結果を出すのです。取引を成立させていくということで、いまだに新規訪問する時は緊張するわけです。
なんといっても買う決定権はお客様が100%です。自分が0なのです。ところがややもすると、自分に30%、あるいは50%権利があるような話し方をするセールスマンがいます。間違ってはいけません。お客様が決定権100%ということを。
セールスについて、先人の言葉の中にも、いいヒントがあります。江戸時代の経済学者に石田梅岩先生という方がみえまして、「実(まこと)の商人は、先も立ち我も立つことと思うことなり」とおっしゃっています。これを、縮めて「先も立ち、我も立つ」つまりお客様が立ち、そして結果、自分が立つということで、当社の社是(経営上の方針)になっています。先も立ち、我も立つ。お客様をまず立てよう、ということです。この石田梅岩先生が「商売人が店を開ける前に用意するものは、商品ではなく、笑顔である。明朗な心である」と。商人は笑顔でお客様を迎えなさい、ということです。
そして、永平寺を建てた、あの道元禅師が、このようなことを言っています。「利行は一法なり。あまねく自他を利するなり」。まず他人を喜ばせなさい、と道元禅師も言っています。
そして、商業界です。商業界とは商人の勉強の最高の場ですが、その商業界の教えの中で、「店はお客様のためにある」と言っています。
この3つの共通する言葉は「お客様」。相手のことを思って、そこから商売が始まるわけです。会社の支配者は一般的に社長ということですが、でも、そうではないのです。会社の支配者はお客様です。お客様が総てということです。



