創業に必須な心構えと成功のポイント

心の散歩道

講演録「創業に対する心構えと成功のポイント」第二部

人間の可能性を信じる

松岡さんの経営指導は徹底して人の働きを生かすところに、真価がありそうだ、「私は男尊女卑の経営をしています」などと、面白いことをいう。例えば社内の名物になっている掃除も、女性にはあまりさせない。さらに、残業も認めない。女性は定時に出社して、定時に帰社してもらう。そういうことを差して「男尊女卑」と言う。「女性が働くことに異論はないけれども、やはり家庭においても大切な役割がある。仕事が優先されて、家庭がおろそかになってしまったのでは、国家的な損失」と言うわけだ。 

しかし、女性にも経営参画は、必ずしてもらう。代表例が「社内提案制度」だ。そのほかに、「ありがとうカード」といった珍しい制度もある。会社の雰囲気を常にプラスの方向に向けるために、会社で誰かに対して感謝する事柄をカードに記入して提出すると、必ずお小遣いがもらえる。 

社員には、「知恵手当て」と称する特別のボーナスがあるというのも面白い。業績配分などというと聞こえはよいが、要するに、経営者と社員が山分けといった感が否めない。そうではなくて、社員が自らの知恵で搾り出した効果に応じて、ボーナスを出す。 

どこまでも、知恵を出し、頭を使うことを求める会社の面目躍如である。かつて、100人以上の人たちが寄ってたかって作っていた製品を、今は20人ほどで作っている。最新鋭の機械を導入したわけではない。社員一人ひとりの知恵が、ここまでの成果をもたらした。まさしく人間の可能性を信じる経営の成果だ。 説明をします。私の経営の主張で、女性は家庭で子どもや、親と主人を守るという、大切な仕事があります。それをおろそかにしないということが大前提で、経営をはじめました。時代に逆らっておりますけれど、女性の場合は、まず家庭ではないか。 

そのことで社員は辞めるかというと、絶対に辞めない。例えば女性のパート社員(さわやか社員)の場合ですと、10年ぐらい前より入社したいと待っていて、空き待ちです。定年退社はありますが、中途退社はありません。そのくらい良い雰囲気の会社になっております。